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横浜地方裁判所 昭和49年(わ)508号 判決 1975年1月20日

事件名

所得税法違反

宣告日

昭和五〇年一月二〇日

裁判所

横浜地方裁判所第五刑事部九係

裁判官

米澤敏雄

検察官

小野澤峯蔵

被告人

氏名

湖上亢

年令

大正一四年一月一一日生

職業

不動産賃貸業

住居

川崎市幸区大宮町一一番地二ホワイトマンション五〇二号

本籍

横浜市神奈川区子安通三丁目三八七番地

主文

被告人を懲役一年六月および罰金一〇〇〇万円に処する。

被告人において右罰金を完納することができないときは、金五万円を一日に換算した期間、被告人を労役場に留置する。

この裁判確定の日から三年間右懲役刑の執行を猶予する。

事実

起訴状記載の公訴事実を引用する。

累犯前科と確定裁判

なし。

適条

所得税法二三八条一項二項(懲役刑および罰金刑を併科)

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条、四八条二項、刑法一八条、二五条一項。

裁判所書記官 原義勝

(裁判官 米澤敏雄)

起訴状

左記被告事件につき公訴を提起する

昭和四九年三月一一日

横浜地方検察庁

検察官検事 滝沢直人

横浜地方裁判所 殿

本籍 横浜市神奈川区子安通三丁目三八七番地

住居 川崎市幸区大宮町一一番地二 ホワイトマンション五〇二号

職業 不動産賃貸業

湖上亢

大正一四年一月一一日生

公訴事実

被告人は、川崎市幸区大宮町一一番地二、ホワイトマンション五〇二号室において、不動産賃貸業、金融業および、いわゆる休眠会社名義の銀行取引によって取得した手形用紙を販売する事業を営み、事業所得、不動産所得、配当所得、雑所得、利子所得を有する者であるが、自己の所得税を免れようと企て、手形売上の全部を除外して架空名義の預金に入金する等の不正手段により所得を秘匿したうえ

第一、被告人の昭和四五年分の実際の所得金額は、事業所得五四、六〇九、七六三円、配当所得一九〇、〇〇〇円、雑所得一〇、〇二〇円の合計五四、八〇九、七八三円で、これに対する所得税額は三〇、六九七、六〇〇円であるから川崎市川崎区榎町三丁目一八番地所在所轄川崎南税務署において、同署最に対し、同年分の所得税の確定申告書を提出する義務を有するのに、法定の提出期限である昭和四六年三月一五日まで提出しないで右期日を徒過し、もって被告人の同年分の所得税額三〇、六九七、六〇〇円を免れ

第二 被告人の昭和四六年分の実際の所得金額は、事業所得三六、二一八、八一四円、不動産所得四、一九一、五六四円、配当所得二一五、〇五〇円、雑所得一三、八三〇円、利子所得五〇八、四三二円の合計四一、一四七、六九〇円でこれに対する所得税額は二一、〇七〇、七〇〇円であるのに、昭和四七年三月一五日、前記川崎南税務署において、同署長に対し、右年分の被告人の所得金額は、不動産所得一、一三三、五六四円でこれに対する所得税額は六〇、九〇〇円である旨虚偽の確定申告書を提出し、もって被告人の右年分の正規の所得税額二一、〇七〇、七〇〇円と右申告税額との差額二一、〇〇九、八〇〇円を免れ

第三 被告人の昭和四七年分の実際の所得金額は、事業所得一〇、七六七、九一四円、不動産所得四、五一八、一〇〇円、利子所得三二九、八四六円の合計一五、六一五、八六〇円でこれに対する所得税額は五、八五二、七〇〇円であるのに、昭和四八年三月一五日、前記川崎南税務署において、同署長に対し、右年分の被告人の所得金額は、不動産所得八八〇、三七五円、雑所得一、五〇〇、〇〇〇円の合計二、三八〇、三七五円でこれに対する所得税額は二一六、一〇〇円である旨虚偽の確定申告書を提出し、もって被告人の右年分の正規の所得税額五、八五二、七〇〇円と右申告税額との差額五、六三六、六〇〇円を免れたものである。

罰名・罰条

所得税法違反 同法第二三八条第一項・第二項

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